ぼくがあなたを嫌う理由
「とぉと、すきじゃ、ないっ。かぁかが、いちばん、すき」
先日、息子と買い物に行った車中、唐突に言われる。
「○○は好きか?」「すきーっ!」
「△△は好きか?」「すきーっ!」
とやっているうちに、変なスイッチを押してしまったらしい。
「とぉと、すきじゃ、ないっ」
繰り返される。
おいおい。どういうことだ?
随分ひどい仕打ちじゃないか。
俺はお前とかぁかを食わすために、毎日会社に行って、汗水たらして働いてるのに。
一体何が悪いというんだ?
嫌だ、って言ったのに、もやしを食わせたことを、未だに恨んでいるのか?
ボールで遊んでいるときに、ブロックしてボールに触らせなかったことを、未だに根に持ってるのか?
まちゃみの確変を祈願して坊主にしたことを、未だに怒っているのか?
...心当たり、ありすぎ。
いや、待て。
想像で語るのは、よくない。
親子じゃないか。
息子もせっかくコミュニケーションできるようになってきているんだ。
ここは一つ、勇気をもって、直接聞いてみよう。
「なんで、とぉとがキライなの?」
「とぉと、会社に行っちゃうから、すきじゃ、ないっ」
...どうしろってんだ...