途方にくれる
以前ちらっと書いたが、最近は２駅先まで自転車で行き、そこから電車に乗って通勤している。健康のために始めたのだが、飲み会がある日や雨あるいは雨の予報が出ている日、そして、なんか辛い日（？）は乗らないので、全く健康に向かっていないことについては、今後じっくり考えてみるつもりだ。
まぁいいや。
昨日帰宅が遅く、朝非常に眠かったので、今日は「なんか辛い日」を適用しようかと思っていたのだが、自分を甘やかしちゃいかんと思い直し、20分程かけて、駅まで自転車を漕いだ。自分でいうのもなんだが、俺って結構ガンバリ屋である。
で。
眠い眼をこすりながら駅に入り、改札の前でポケットに手を突っ込んで、唐突に違和感を感じる。「あれ？」
定期がない。
スっと眠気が飛ぶ。ハっとしてポケットを探る。
お札もない。
一瞬目の前が白くなる。
いや、まて。こんなこともあろうかと、俺は財布を持たず、お札と小銭を別々に持つようにしているんだ。右ポケットにはお札。左ポケットには小銭入れ。
備えあれば憂いなし。左ポケットにはいつもの感覚がある。よし。大丈夫。
あたかも最初から切符を買うはずであったかのように、何気ないそぶりで券売機の前に向かう。
職場までは．．．540円．．．小銭入れの中は．．．348円。
固まる。
やばい。340円じゃ、山手線にもたどり着けない。
どうすんだよ、今日は朝一でお客さん対応しなきゃいけないんだよ。
家に戻るか？今からじゃ往復40−50分はかかるぞ。だめだ。間に合わない。
そういや今日一緒に仕事やる奴に、つい最近「遅刻するな」って説教したな、俺。これで自分が遅刻したらダメ親父そのままだな。
借りるか？誰に。駅員さん貸してくれるかな。無理だよな。
駐輪場の親父はどうだ？もっと無理そうだ。
銀行やってねーか？７時だもんな、やってねーよ。
どうする？どうする？アイフル。サラ金か！って今から審査受けて間に合うわけねー。
難問とガップリ四つで、俺の脳内、大騒ぎである。
券売機の前で小銭を握り締めて固まっているだけなので、他の人が見たら、ただの危ない人だと思うが。
久々に、深く、どっしりと、途方に暮れてしまいました。
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なお最終的には、嫁さんを電話で叩き起こし、車で持ってきてもらいました。
具合が悪そうだったので、できれば避けたかったのですが、結局他には何も思いつきませんでした。
お金を受け取るときにみた、一緒に叩き起こされたらしい息子の呆然とした顔が印象的でした。
しかし．．．最近は習慣化していることすら忘れることがあるもんなぁ。
歳、取ったのかなぁ．．．