つのだまぶろぐ

2004年09月22日

柏のダンマク

全ての言葉が人を傷つける可能性がある。全ての行動が人を不快にする可能性がある。

オイラはそう思っている。
だからこそ、言葉や行動よりも、その言葉や行動が生み出された、根本のメンタリティが大事だと考えている。
オイラ的には、
・根本のメンタリティを無視した、言葉や行動だけをあげつらった批判
・そういうメンタリティが生まれる起源(「文脈」という単語で書いたりします)を見失った批判
ってのは、嘲笑軽蔑の対象でしかない。

他人の言葉や行動を批難する人間は、批判する前に客観的な基準を提示しろよと思う。
許される言葉や行動と許されない言葉や行動の基準ってものをさ。
まさか、80%の人が受け入れられる言葉や行動はOKで、20%の人しか受け入れられない言葉や行動はNGなんて低レベルなことを考えている訳ではあるまい?

その基準を提示できないのなら、
「俺はお前が嫌いダー!」
って叫んでるのと同じ。

ま、主観的な批判を自覚して批判している人は、良いだけどさ。
でも、それすら見失って、自分は別の場所にいるつもりになって、実は批判している人間以下の言葉を吐き、行動を行っている人間ってのは、本当におめでたいと思うし、虫の居所が悪かったりするとw、その根本のメンタリティの貧困さにムカついたりするんだよね。

「おかしいのは、テメーらだっ!」ってね。

以上は、いろいろと紆余曲折を経て、オイラがスタジアムで学んだことです。
10年以上スタジアムに通って、結局のところ、行動の線引きってのを見つけることが出来なかったのです。
もちろんそれは、オイラの能力のなさに起因しているのでしょう。
ただ、納得できる基準を提示した人ってのも、未だかつて見たことはないってのも事実です。ほとんど「サポーターなら、そんなことはしない」とヒステリックに叫んでいるだけ。

で、表題の柏のダンマクの件ですが。
正直、何でそんなに怒る人がいるのか、さっぱりわからんw

ちゅうか、最近、ダンマクに過敏に反応しすぎじゃねー?

良いダンマクと悪いダンマクの区別なんか、誰も付けられない。
いつものように、柏サポを批難している人間が、客観的な基準を設けた上で批難してはいなかった。こういう問題が起こったときにありがちな「主観的な批判」でしかなかった。

客観的な基準の提示がなく、
「柏サポのダンマクは、おかしい」
「俺のダンマク(ゲーフラあるいは言葉)は、問題ない」
ってのは、どっかズレてる。

「クラブ愛」を共通のメンタリティとしながら、Aという行動をとった人間を、Bという行動をとった人間が、相手に対して何の敬意を示さずにぶったたいている姿ってのは、どうかと思う。
Bという行動も他人を傷つける可能性ってのはある。
今回の柏サポ批難ってのは、そこを考察しきれていないという意味で、浅いなぁと思っちゃう訳です。

この程度の批難ならば、気にせず、ガンガンやってください、柏の人w


どっちかといえば、オイラ的には、骨のある論を張る人たちが、こういうところでハネちゃうのか...というのが、結構面白かったりしましたw

例によって、蛇足をいくつか。

根本のメンタリティの話をすると、変な平等意識を刺激されちゃう人がいますが、オイラは「スタジアムにおいて観客は平等である。しかし、明確な序列はある」と思っていますので、横浜FCのゴル裏をなんとかしろと言われても、おしりぺんぺん、あっかんべーって奴です。

今回の件もそうですけど、批難されている人も、批難している人も、同じ観客という立ち位置にいるってことを、忘れない方がいい。「自分は選手の側に立っている」と勘違いしている人、多くありません?

もう一つ、根本のメンタリティについて書いておきます。
これは通常時だからこそ使えるロジックであり、「運動」に局面を変えた時点で、優先されるのは言葉や行動です。昔の話で言えば、ゴタゴタの時のソシオの戦略的な失敗はここにあります。いつまでたっても、ピントのずれた、動かざる人間の根本のメンタリティを大事にしすぎてきしまった...
最近の例で言えば、プロ野球のストに対するプロ野球ファンの意識が、気になるところです。

あと、例年この時期ってのは、シーズン通して試合を見ているサポーターと、単品で試合を見た人の評価が、著しく異なるものです。そしてオイラは、シーズン通してみているサポーターの眼の方を信じます。去年の同じ時期、バスを囲んだ人間の一人としてねw
「今日の試合は、良かったじゃん」
それはやはり、シーズン通して試合を見ている人間に対して、礼を失していると思います。

最後に。
今回の柏の件でもそうですが、「サポーターならば...」「12番目の選手を名乗るならば...」「選手に気持ちになれば...」みたいな論調が結構あったりします。
この辺、オイラは強い違和感を感じるのです。
めんどくさいんで、一言で言いましょう。
こういうことを口にする人は「誰が金を儲けるのか」って視点が、完全に欠落してるんですよ。
果実を得る側は、客の批難に晒されて当然。
客の不満をより多く解決できる人間が、より多くの果実を得る。
ビジネスの基本でしょ?

注意しなかえればならないのは、ビジネスに形を変えた瞬間、果実を得る側の評価基準は、根本のメンタリティから、「結果」に移行する、ということ。

この辺を見失い、評価基準を都合のいいように混在させたサポーター批判なんざ、全く価値がないですよ。

ま、この辺はオイラが「スタジアム・イメクラ論」を展開してるから感じるんですけどね。
今のところ「スタジアム・イメクラ論」は、一人一派状態ですけどw


てな訳で、補足があれば、またいつか書きます。
昨日の作文に「もうちっと推敲して丁寧にかけ」という、至極尤もなコメントをいただいたので、今日はいつもより丁寧に書いてみました。ですます調にしただけって話もありますが、無視。もちろん、推敲はしてませんがw

02:23 | トラックバック
コメント

つのだまたんこんにちは

オナニーしたかったのならば、満点。
勝たせたかったのならば、(引き分けという試合結果以上に)結果として最悪。

道徳観を云々するつもりは毛頭ありませんが、効果を挙げるための手段とオナニー(自己満足)のバランスについては検証の余地があろうかと思っています。

まあ、現場にはいなかったので、一概には言えませんが。

Posted by: FC東京BU : 2004年09月22日 12:56

FC東京BUタン、どもども。飲み会よろしくw

さて、ちと反論しておきましょう。
サポーターの声が本当に力となるゲーム(サポーターが関われるゲーム)というのは、年に数試合あるかないかです。
見も蓋もない言い方をすれば、殆どの試合がオナニー。だからこそ本番の気持ちよさってのを、感じることができるんですよw
能動的にね。

サポーターを評して「そんなのオナニーじゃん」みたいな論調ってのは良く聞くけど、だから何って感じです。そういうことを口にする人に限って、逆にサポーターのお伽噺を信じてる。

みんな、遥かにリアルですよ。

昔友人が、こういうことを言っていました。
>自分の足場が泥船であることはどうでもよくて、問題は泥船を躊躇なく踏み抜けるかどうか。

オイラはダンマクの文字をみて柏サポを批判する奴より、泥船を踏み抜く覚悟をしている(ように見えるw)柏サポの声の方が、遥かに信用できると思っています。


ま、「殆どの試合がオナニー」ってのは、サポーターを自称する人はあんまり口にしないけどね。
もしかしたら、サッカーファンを取り巻くあらゆる評価軸において、常に微妙なところに位置する、スタジアム・イメクラ論を提唱するオイラぐらいかも知れませんw

Posted by: つのだま : 2004年09月22日 20:09

言い方を変えれば、あれで勝てば最高の“本番”だったのだろうけど、勝てなかったときのリスクが大きすぎるよね、って感じなのです。
それを理解してリスクマネジメントをしているか、もしくはリスクとリターンの計算を意図的にせずに、足を踏み外しているならば何も言うことはありませんが、その割には試合結果を含む諸々の結果に過敏すぎるなぁ、と危惧していて、今後のリーグ戦を戦う上ではやばいんじゃないの?って感じです。
繰り返しになりますが、道徳論に持っていく気は毛頭ありません。
でも案外さくっと磐田に勝って良かった良かったと終わっちゃうかも…

Posted by: FC東京BU : 2004年09月23日 01:06

どもども。
使う単語の意味付けが微妙にずれてるかも知れないのですが、今ひとつ、誰との関係を危惧しているのか、というのが見えない。

もし選手との関係を危惧しているなら、それは心配ないんじゃないの?
そんなんでぶーたれるなら、100%選手が悪い。それで金貰ってんだからね。

ちなみに
>あれで勝てば最高の“本番”だったのだろうけど
これはないと思う。
一回可能性を犠牲にして、訴えているんだと思っています。

>でも案外さくっと磐田に勝って良かった良かったと終わっちゃうかも…

いいねぇw
だからこそ面白い。
そういえば、磐田どうしちゃったのって感じですね。

Posted by: つのだま : 2004年09月23日 09:03

こんにちは。

>果実を得る側は、客の批難に晒されて当然。客の不満をより多く解決できる人間が、より多くの果実を得る。ビジネスの基本でしょ?

やっと見つけた〜〜〜〜!!!↑これをわかってる人がいないなぁなんてず〜っと嘆いてたんですよね。はっきり言ってくれて、ちょっと嬉しかったのでコメントしちゃいました。

僕は昔、音楽でお金を稼いでた時期があったんですけど、趣味ではないから、ビジネスとして客のニーズに合わせるのが第一だということは元々理解していたとはいえ、身をもって感じています。まぁ趣味が一番ってことで今はしてません・・・食うのに困っていつのまにか仕事になってただけ、だったりしますしw元々趣味のつもりでしたから。

音楽もサッカーの試合も、客に夢や物語を与え、その対価としてお金をもらうという点で、その根本は違わないと思うんですよね。その辺の理解がない選手が多すぎる気がします。サポーター=お客様ですよ。そしてサポーターも客って事わかってる?って人が多いなぁと。どうもスポーツだと意識が希薄な気が。どっちも「選手=神」って勘違いしてるように思います。商売の原則は「お客様=神」ですよね。スポーツだからこそ余計に、と僕は思います。

まぁ、野球のイチローの様に、それがわかってる人もいますけど。ユーべのネドヴェドの様に、お金をもらってるチームに専念するために、代表は引退するって人もいますし。

僕は横浜FCのことはよくわからないのですが(すいません)、菅野選手の事もその意識の問題ですよね。極論ですが、プロ意識が無いならプロになんてなるなと思います。まぁ、日本代表の選手(ネットで知った人ですが)さえ、勘違いも甚だしい様なので仕方ない事かも知れませんがね。

Posted by: じゃっく : 2004年09月29日 07:20
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